幹事団挨拶


北川正恭 早稲田大学マニフェスト研究所 顧問

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 地域主権時代を迎えて、地域の自立が求められていますが、それを推進するのは、「人」です。
 中央集権での「指示・通達待ち型」から、「問題発見・解決型」の人材育成への転換が急務となっています。地域が自立し、そのことに真正面から向かいあって、地域主権を確立する目的で、人材マネジメント部会を立ち上げました。
 理論の時は過ぎて実践の時です。この一年間の勉強が来年、 あなたの職場で実現することを願って、共に頑張りましょう。

早稲田大学マニフェスト研究所 人材マネジメント部会 顧問 北川正恭

 
 

出馬幹也 (フロネシス・インスティテュート株式会社 代表取締役) 人材マネジメント部会 幹事・部会長

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 人材マネジメント部会の出馬(いずま)と申します。
 自治体職員が目指すべき人材像とそれに向けた意識・行動の変革について北川先生と近年近しく議論させて頂いた経緯があり、この度、初代部会長の大任を仰せつかった次第です。
 各方面からのご指導の程、心よりお願い申し上げます。
 そもそも「人材マネジメント」とは何を意味するのでしょうか。
 それは、組織における最高の経営資源・知的資本ともいうべき「人材」について、あるべき姿を描きつつ、定期的にレビューをしながら、絶えざる強化を図っていく一連の組織経営サイクル、のことです。

 本格的な地方分権の時代を担うべき自治体とその職員にあてはめて申せば、地域住民に信頼され尊敬される有能な“参謀役” “牽引役”として、今後も着実な成長を遂げていくことが強く求められます。ということは、自治体における「人材マネジメント」の革新とは、まさに職員一人ひとりの意識と行動によって地域住民の信頼感と安心感をいかに高めていけるかを追求する取り組みであるということが云えるでしょう。

 成果主義の導入等を始めとする近年の、民間における様々な試行錯誤の例を引くまでもなく、「人材マネジメント」の革新とは“こうすれば絶対に成功する”という、成熟した方法論が存在するわけではありません。しかし、求められる人材像・職員像を皆が共有し、首長のリーダーシップのもと、チームワークを深めつつ、日々の行動でそれを表していこうという自治体は、望ましい方向へと着実に舵を切り、地域住民の信頼を勝ち得ていくことができる集団へと変貌を遂げていくもの、と私は確信します。

 地方分権の時代とは“向こうからやってきてくれるもの”ではありません。勇気をもって一歩を踏み出し、「人材マネジメント」の革新を果たそうと努力する自治体、そこに集う首長・職員こそが今後そのような時代を引き寄せ、現実に創り上げていくのだと思います。

 マニフェスト研究所・人材マネジメント部会は、来るべき時代を担う自治体職員の“志と能力”をあるべき方向に結集させる“哲学と基本原理”について、ご参加各位との真摯な議論・相互研鑽を通じて実践研究をして参りたいと願う場です。日本全国より志を同じくする“同志”が、数多くご参集頂けることを心より祈りつつ、ご挨拶に代えさせて頂きます。

人材マネジメント部会 幹事・部会長 出馬幹也

 
 

鬼澤慎人 (ヤマオコーポレーション 代表取締役社長、京都府 参与)
人材マネジメント部会 幹事・部会長代行

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 行政組織は、まさに変革の時代を迎えています。
 これからの行政組織にとっての最大の課題は、この変化に次ぐ変化の時代をどう生き抜いていくかにあるのではないでしょうか。生き抜くというと、そんなことは行政組織には当てはまらないとの反論も聞こえてきそうですが、そもそも組織は、外部に対して価値を生み出すことこそが存在意義であって、それができない組織は淘汰されていくものです。
 これは民間だろうが行政だろうが関係のないことです。

 もちろん、今まで価値を生み出していなかったわけではありません。問題は、社会や顧客である住民が猛烈な勢いで変化していることなのです。この変化に適応して、常に価値ある存在になり続けていくためにも、行政組織の適応能力、生存能力を高めていかなければならないのです。

 変化に強く、常に価値を提供し続けることのできる行政組織の適応能力、生存能力とは、行政職員が自らの組織の目的に対して深く考え、互いに知恵を出し合いながら新たな知恵を生み出すことのできる話し合いができ、そして行動して成果を出していける力のことなのです。組織とは結局、人の集合体ですから、行政組織の力は首長や幹部職員だけが重要なのではなく、一人ひとりの職員の力が重要なのです。

 そのためには、まず職員が自ら気づきがなくてはなりません。気づきでしか人は変わることができないのです。そして気づいた職員個人の行動から、やがて価値を生み出し続けることのできる組織全体の行動へとなっていくのです。

 変革の時代を迎えているといっても、行政組織が変革するのではありません。そこで働く人間が変革するのです。

 の人材マネジメント部会では、これからの行政組織のあるべき姿の実現に向けて、一人ひとりの職員の気づきから変革へのプロセスについて、問題意識を共有しながら実証研究し、それぞれの自治体の改革の支援をしていきたいと思っています。

人材マネジメント部会 幹事・部会長代行 鬼澤慎人

 
 

伊藤 史紀(株式会社Co-Lab(コーラボ)代表取締役) 人材マネジメント部会 幹事

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 AIやロボットなどの技術革新が進み、改めて「人にしかできないことは?」が問われる時代。
 
 政界情勢も目まぐるしく変化し、国内においても人口ボーナス期からオーナス期への変化対応も求められる。
 
 そのような激変の時代に生きる私たちは、常に学び続け、チャレンジし続けながら、成果につなげていくことが求められています。
 
 いま、変化しているのは外部環境だけではありません。
 
 組織の構成メンバーの志向性・価値観も変化し、かつ多様化しており、従来のマネジメント手法、リーダーのあり方では成果につながりにくい時代となっています。
 
 組織に所属する一人ひとりの特性を生かし、相乗効果を生み出し、成果につなげるために必要なものとは何か?
 
 この部会の活動を通じて、皆さんがその”何か”を掴み、実践を通じて自らを高め、組織や地域に貢献していくための支援が私の役割です。

皆さんの成長を支援するために、私自身も日々自己研さんに励みます。一緒に成長していきましょう!

伊藤 史紀(いとう ふみのり)

 
 

加留部 貴行 (NPO法人日本ファシリテーション協会(FAJ) フェロー) 人材マネジメント部会 幹事

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 この25年余りの進化や変化、停滞や後退は私たちの組織や職場、さらには個人の思考や行動に大きな影響を与えてきました。
 90年代のバブル崩壊に伴う採用抑制によって若手の数が激減。雇用形態も正規雇用から非正規雇用へシフトして人材の流動性が高まることで、組織や現場の歴史や文化、価値を守り育て後輩に語り継ぐ正職員が減ってきました。
 職場に1台だったパソコンが一人1台へと変わり、携帯電話とメールの普及で時間と空間を超えたやり取りが簡便になった反面、人と一緒に考えなくても物事が処理できる利便性が組織内コミュニケーションを大きく変え、人と向き合って話すよりパソコンの画面を見る時間が増えました。また、不要不急とされた福利厚生や教育・研修の優先度が下がり、組織で一緒に何かをやるという共通体験がなくなって、教育・研修は自己啓発、自助努力、自己責任で賄われ、公私のあらゆる面で“個人化”が進んでいきました。
 
 私たちは知らず知らずのうちに「人と話をする」「自らが考える」「誰かといっしょにやる」という基本的な所作を見失い、その経験を積み上げる機会を自らが削ってきたようです。
 だからこそ、改めて人がわざわざ集まって直接かつリアルにやり取りを行いながら人材育成を図る場の重要性を強く感じています。
 
 その主たるターゲットは、これからの組織の「背骨」となる30代・40代。
 相談相手がいない「ひとり職場」でもがき、労務構成の歪化により突如プレーヤーからマネージャーへ転向する可能性が高い人たち。高度経済成長を支え、バブルを経験してきた先輩世代の顔色を窺いながら、さらにゆとり・さとり教育世代の育成指導も行っていく世代間ギャップの橋渡しをする人たちです。
 また、私生活においても、共働きで子育てや親の介護などをしながら働くには、ワークライフバランスやダイバーシティなどの感覚は“標準装備”の時代です。これを怠ると組織の活力と共に、生活者としての当事者感覚や社会との接点も見失いかねません。
 この世代が快活であり続けることが組織と地域を成長へと導く重要なキーなのです。
 
 20年後の日本は、今を生きる私たちのこれからの意識と行動と生き方で創りあげていくものです。今盛んに言われている“働き方改革”は、あなた自身の“生き方改革”でもあります。自分の人生という時間をどのように使っていくのか。そしてその中であなたが未来の自分のまちでの仕事と暮らしに誇りを持てるようになるのか。
 この部会の活動を通じて、ご自身と後の世代が夢と希望を見出せるような地域社会と組織を創りあげるために、広く深い対話と思考を一緒に続けていきましょう。
 
 

人材マネジメント部会 幹事 加留部 貴行

 
 

佐野哲郎 (新潟県 知事政策局 総括政策監) 人材マネジメント部会 幹事

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 1990年代後半以降、二期にわたる地方分権改革を通して、地方自治体の役割、仕事のあり方は大きく変貌を遂げました。
 果たして、地方自治体やそこで働く私たちは、地域の住民の期待や信頼に応えることのできる存在になり得ているのでしょうか。
 今後さらに、地方が主体的に新しい「国のかたち」「自治のあり方」を発信し、地方分権から地方創生へと歩みを進めるためには、今こそ、我々自治体職員の力量が問われているのです。

 組織のあり方を決めるのは、その構成員である一人ひとりの職員です。組織の新たな力は職員の成長によってしか生まれません。我々自治体の職員には、依存から自立へと立ち位置を変え、「志」をもって地域のありたい姿やそれを実現するための戦略を住民とともに考え実行していくこと、さらにそのプロセスを通じて一人ひとりが進化していくことが求められています。

 そのためには、人事・組織の制度論的なアプローチだけでなく、組織で働く職員自らが未来志向でものを考え行動し、より良く変わることを素直に楽しいと感じるような組織風土を粘り強く創りあげていくことが必要です。

 もちろん、人の意識・行動や組織の風土を変革していく、その道程は平坦ではありません。そこには多くの壁が存在します。時には勇気や覚悟も必要です。

 「人材マネジメント部会」に参加する意味は、単に知識やノウハウ、気づきを獲得するだけでなく、それを起点に、参加者の皆さん一人ひとりが深く考え、自らの組織の中で実践し、自治体間で問題意識や経験を共有すること、そして各自治体がありたい組織へと近づく「正のスパイラル」を創っていくことにあります。

 この部会の場では、新潟県の取組や私自身の経験も紹介しながら、志を同じくする自治体の皆さんと一緒になって、地方創生を語るに相応しい組織・人材マネジメントのあり方を模索していきたいと思っています。

人材マネジメント部会 幹事 佐野哲郎

 
 

渋谷浩史 (静岡県教育委員会総括担当理事) 人材マネジメント部会 幹事

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 自治体の行財政改革が叫ばれ始めたのは、随分前のことでした。
 いち早く改革に取り組んだ自治体もあれば、改革も進まず厳しい自治体もあります。
 最近では、地方分権の下で多くの市町村合併が行われ自治体の体力の平準化が進みましたが、依然、地方財政は厳しい状況下にあり、特に人件費の抑制は各自治体の重要な課題となっています。
 一方で、住民の行政ニーズは日々変化し高度化・多様化に向かい、行政に対する住民満足度を高めるためには、迅速で効果的な施策、きめ細かで専門性の高い対応が求められています。

 こうした環境下では、各自治体とも職員削減に優先して取り組まざるを得ません。人材の無駄を徹底的に排除しながら、かつ、住民満足度の向上を実現するには、職員が効率的に動き最大の成果を出せる組織をつくり、職員個々の能力やモチベーションを高い水準に保ち、いかに限られた人的資源を有効に活用できるかを追及する必要があります。このためには「人材マネジメントの改革」は不可欠であり、これからの自治体経営の鍵を握っているものと考えます。

 静岡県では、90年代から一早く「行政の生産性の向上」を合言葉に行財政改革を推進し、様々な行政システムを展開してきました。現在では、静岡県の新公共経営(NPM)の形で結実していますが、このシステムを支えているのは「組織」と「人」です。
 この「組織」と「人」を改革するために、改善意識を高揚する「ひとり1改革運動」、目的指向型の「フラット組織」、自律型人材を育成する「キャリア・デベロップメント・プログラム」など新たな人材マネジメントの取組を積極的に展開してきました。

 この人材マネジメント部会では、私自身が過去も、現在もイノベーターとして行動してきた知識と実務経験を活かし、幹事として、これから改革を推進する自治体の皆さんを応援するとともに、自らも自治体の人材マネジメント改革を探究していきたいと考えています。

人材マネジメント部会 幹事 渋谷浩史

 
 

阿部勝弘 (相馬市 総務課長兼地域防災対策室長) 人材マネジメント部会 幹事

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 東日本大震災では、人材マネジメント部会の参加自治体をはじめ、全国のみなさんからご支援とご声援をいただいています。この場を借りて心から御礼申し上げます。
 さて、今回の大震災ほど、地方自治体、とりわけ住民生活に直接向き合っている市町村職員の役割とその活躍に注目が集まったことはないのではないでしょうか。

 千年に一度の大震災とは言うものの、現実には毎年全国各地で大きな災害が発生しています。その時市役所はどうあるべきか、職員は何を考え行動すべきなのか。現場では、新たな問題や課題が次々に突きつけられています。しかし、それらは国や県の指示を待っているだけでは解決しないことばかりです。
 平常時からの思考力と行動力、そして組織力が復旧や復興を大きく左右することでしょう。
 これまでの部会での学びが、私たちにとって復興への大きな力になっていることは間違いありません。

 本来であれば、今年もこの部会に仲間と共に集い、「地域主権時代の人材マネジメント」をとおして、また自分自身を見つめ直しす機会として、一緒に学びあうところでしたが、震災復興に全力を傾注しております。

 被災地に対する皆さんの思いを胸に、再開できる日を楽しみにしています。

 心はひとつ、がんばろう日本。

人材マネジメント部会 幹事 阿部勝弘

 
 

佐藤淳 (青森中央学院大学 准教授、マニフェスト研究所 招聘研究員)人材マネジメント部会 幹事

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 早稲田大学マニフェスト研究所の招聘研究員で、人材マネジメント部会の幹事をしております佐藤です。
 早稲田大学マニフェスト研究所がなぜ、自治体の「人材マネジメント」に力を入れているか、マニフェストとは何かというところからお話ししたいと思います。
 日本の政治、行政にマニフェストが登場してから今年で10年目になります。従来の選挙の公約は、「福祉の充実した○○市を作ります」、「環境に優しい○○県を作ります」といった様に、誰もが反対しない内容で、スローガン調、抽象的、そして、あれもやります、これもやります、といった優先順位が不明確なものがほとんどでした。

 そして、従来の公約の一番の欠点は、具体的な記述が無いので、その公約が出来たかどうか事後検証が出来ないことでした。裏を返せば、我々有権者が政治家に対して「白紙委任」をしている様なものでした。
 それに対してマニフェストは、数値目標、期限、財源、工程表を示した具体的な選挙公約です。もう少し詳しく言うと、地域の目指すべきビジョンを明確に示し、それを実現する為の政策を具体的かつ体系的に提示し、優先順位も明確で、事後検証が可能な選挙公約がマニフェストです。我々有権者にも選んだ責任が問われます。
 この様に、選挙を「お願い」から「約束」に変える運動が、早稲田大学マニフェスト研究所が実践しているマニフェスト運動です。

 マニフェストは、選挙の為だけの道具ではありません。事後検証可能な選挙公約がマニフェストですから、その約束を実現させることが重要になります。
 その為には、当選した後に、マニフェストを実現させる為の実行体制を自治体の中に構築し、マニフェストを行政計画化し、定期的にその実行の状況を評価することが大事になります。このマニフェストを作成し、選挙を戦い、当選後に実行体制を構築し、それを評価し、内容をブラッシュアップさせるといった一連のプロセスを「マニフェスト・サイクル」と言います。
 このマニフェスト・サイクルを回すことにより、マニフェストを起点にして、地域に大きな変化を起こすことが出来ます。しかし、マニフェストを掲げて当選した首長が一人で頑張っても、当然、全てのマニフェストを実現させることは出来ません。マニフェスト・サイクルの実行、評価の段階で重要な役割を示すのが自治体の職員になります。そこでマニフェストを実現させる為にも必要になるのが「人材マネジメント」ということになります。
 人材マネジメントとは簡単に言うと、「人の持ち味を見つけ出し、それを活かし、到達したいゴールに導くこと」です。そして、ここで言うところの到達したいゴールが、選挙で首長が掲げたマニフェストになります。遣り甲斐をもって活き活きと仕事をする職員無しには、マニフェストの実現はありえません。

 この人材マネジメント部会では、参加のメンバーが、それぞれの職場で、より良い地域社会実現の為に、一歩前に踏み出し行動を起こすことを最大の目標としています。
 お互い切磋琢磨し、より良い地域を目指し、研鑽していきましょう。

人材マネジメント部会 幹事 佐藤淳

 
 

緒方雅一 (熊本県庁健康福祉部すまい対策室応急仮設住宅担当) 人材マネジメント部会 幹事

写真 私達を取り巻く環境は、「失われた20年」と共に大きく様変わりしました。
 効率化の名の下、全国の自治体において、人員と予算を削減する行財政改革に取り組みました。
 それに加え、パソコン等のOA機器を活用し、個人の成果に着目する成果主義を導入し、近年は情報端末の進歩も目覚ましく、それらを活用して業務を行うようになっています。
 そのような環境は、私達に利便性をもたらす反面、組織や人との関わり方にどのような影響を与えているでしょうか。

 パソコンと向き合い、自身の業務の成果を上げることに注力する。それは当然と言えば、当然のことです。しかし、それが行き過ぎた状態になると、人と人の結び付きから生まれる新たな価値や、共働から生まれるチームの力を阻害することにもなりかねません。

 未曾有の大災害となった東日本大震災において、私達日本人の道徳心の高さは、世界に大きな反響を呼びました。同時に、私達自身も日本人が持つ和の心、絆の大切を再認識しました。しかしながら、日常の中では、どうしても業務中心になり、そのことを忘れがちになります。

 冒頭述べたとおり、これまで私達は、スリム化や効率化を求め「量」の改革に取り組んで来ました。東日本大震災を経験し、大事なことに気づいた今こそ、組織や人の「質」に視点を転換し、その質をどう向上させていくのか、質の改革を真剣に考え、取組みを展開していかなければならないと考えます。
 人材マネジメント部会は、そのことの本質を捉え、今後の行動の礎を築く機会となります。

 全国から自治体職員が参集し、組織のあるべき姿を未来志向で描き、課題に対してどう手を打って行くのか。対話を通して、思いを共有する中から新たな知恵が生まれ、笑顔が生まれて行きます。

 大きな変革も、誰かの小さな一歩からしか生まれません。

 そして、人は、遠くにあって見えないものを考える時、「それは無理、出来ない。」といい訳を口にします。部会での学びを通して、出来ない理由を探すのではなく、誰のために、何のために、一歩を踏み出すのかを考える。そして、それをあきらめない理由と志で繋がる全国の仲間を探しに来ませんか。
 皆さんの活動を、微力ではありますが、全力でサポートさせて頂きます。

人材マネジメント部会 幹事 緒方雅一

 
 

中道 俊之 (早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員) 人材マネジメント部会 幹事

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 早稲田大学マニフェスト研究所 招聘研究員で、人材マネジメント部会幹事の中道です。
15年間、情報公開と行政改革を担当し、内8年間は、新公共経営(NPM=New Public Management)の実現と行政経営品質向上活動を担当しました。
その中で感じたことは組織の経営革新には人材マネジメントが大変重要であり、かつ極めて難しいということでした。

 1990年代後半以降の地方分権という大変革を受け、当時私は「持続可能な自治の仕組みの創造」と「住民主体の地域経営の実現」に向けた一連の活動を担当していました。
過去、長年にわたって続いた中央集権と右肩上がり経済の中で依存志向となっている住民の意識改革と行動変革を進めていくことが最大の使命でした。
変革の目的は持続可能な自治の仕組みの創造ですが、変革していく上での最終目標は住民の意識改革です。この最終目標をにらみ、当面の目標は行政組織を「住民本意」、「価値前提」及び「全体最適」で「長期的な成功」を可能にする卓越した経営体制に大変革することでした。

 当時、滝沢村では、「傾聴」を基調とした対話によって、組織文化の変革に取り組んでいました。助役と全部長が毎朝始業前に30分程度の部長ミーティングを行い、これが全庁的な話題をタイムリーに共有できるだけでなく、打合せ自体が創発効果を生み、縦割り組織の解消のみならず、心のフラット化へと進んでいったのです。
一人ひとりの会話が変わり、行動が変わり、これらの集合体として組織全体が変わっていきました。この「対話」による組織の変革は、着実な効果をみせ新たな管理職員を全職員が投票によって選考するという試みを可能にしました。一連の変革活動の中で学習した職員は、「対話」を大切にし、「話しをよく聴く」上司を選んだのです。年功序列社会であった組織で、ついに「なって欲しい人」が課長になった瞬間でした。

 さて、今日の行政組織の業務は極めて早いペースで進化しています。従来、日常的な業務が大半だったものが年々縮小し、組織横断的で戦略的な業務が増えてきています。このような環境の変化の中で、今後職員に求められる役割は劇的に変化していくと想定されます。決められたことを効率よく行う「管理」から、何をやるかを明確にして限られた資源を投資する「経営」に、経験則と人脈で解決してきた従来の手法からミッション、ビジョンを共有し部下を支援しながら目的を達成するマネジメントへと大きく舵を切らなければなりません。

 早稲田大学マニフェスト研究所・人材マネジメント部会は、来るべき時代を担う自治体職員のあるべき状態をめざして実践研究をする場です。
自分自身や組織のありたい姿を描き、その実現に向かっていく一連のプロセスを共有し、互いに気づきを得ながら、共に成長できるようにサポートさせていただきます。

人材マネジメント部会 幹事 中道 俊之

 

(2018年3月現在)